Six Core Elements of Health Care Transition™2.0
移行期医療とは何か?
移行期医療とは、小児医療から成人医療に移行するプロセスです。移行期医療の最終目標は、医療を最大限に活用し、医療における青年期患者の自己管理能力を最大限に引き出す支援を行うことです。この最終目標を達成する為には、青年期患者が自立した健康管理スキルを習得し、成人としてのケアに対する準備を行い、ケアを中断することなく新しい医療提供者に転院(転科)できるよう支援する、系統化された移行プロセスが必要です。
主要6要素とは何か?
「移⾏期医療に関する主要6要素 2.0」 は、移⾏期医療⽀援に関する基本的な要素を⽰しています。これらの要素には、移⾏ポリシーの作成、進捗のフォロー、移⾏準備状況評価の実施、成人としてのケアへの移行計画、転院(転科)、成⼈診療科への受け⼊れが含まれます。
※診療パターンに応じ、お使いいただけるツールが3種ございます。
以下よりダウンロード可能です。
移行期医療におけるAAP/AAFP/ACPの臨床報告と足並みをそろえ、主要6要素はプライマリーケアや専⾨診療での活⽤を⽬指しています。元々は2009年に開発されましたが、最新改訂版では、いくつかの州で近年行われた移行期医療の共同研究の成果、米国や諸外国での移行期医療の研究、そして50人以上の小児期ならびに成人期医療の専門家、移行期医療に深く関わった青年期患者と家族のレビューを取り入れています。
推奨される移⾏期医療のタイムライン
どのように主要6要素を実施すればよいか?
移⾏における全ての取り組みにおいて、地域ごとの受⼊れ能⼒を反映する必要がある為、「質を向上させる取り組み」(QI)が、主要6要素を実施するにあたり、効率的で効果的な⽅法とされてきています。QIのプロセスを開始するにあたっては、⼩児並びに成⼈医療提供者、医療⽀援スタッフ、そして青年期患者・家族でチームを組み、各主要要素をレビュー、カスタマイズ、テストし、普及させます。
主要6要素実施において⾃らの進捗はどのように評価できるか?
2つの選択肢が考えられます。⼀つは、質的な⾃⼰評価⽅法(「移⾏期医療⽀援の現状評価」)、そしてもう⼀つは量的な採点法(「移⾏期医療⽀援進捗評価ツール」)です。どちらの⽅法も開始時に現状を評価する為に実施され、その後、進捗評価の為に定期的に⽤いられます。これらの評価法は、「青年期患者の成人医療提供者への移行」、「医療提供者が変わらない成人としてのケアへの移行」「若年成人患者の成人診療科への受け入れ」3種のツールいずれにも記載されています。
移⾏プロセスについて、患者の満⾜度をどのように評価し、改善できるか?
移行プロセスにおける満足度については、診療科は青年期患者および(もしくは)両親に、「移行期医療に関するフォローアップ調査」を行い、評価することができます。「移行期医療に関するフォローアップ調査」は、「青年期患者の成人医療提供者への移行」、「医療提供者が変わらない成人としてのケアへの移行」「若年成人患者の成人診療科への受け入れ」3種のツールいずれにも記載されています。